「践祚」式の流れ
「践祚」の式の流れは大きく以下の2種類に分けられます。
- 践祚式:三種の神器を継承する
- 即位式:皇位継承したことを内外に宣言し広める
これらの要素に基づいて行われる具体的な儀式は以下の通りです。
剣璽等承継の儀
剣璽等承継(けんじとうしょうけい)の儀は三種の神器うち、天叢雲剣と八尺瓊勾玉を受け継ぐための儀式です。
国事行為として行われ、内閣総理大臣や三権の長なども参列しておこなわれます。
天皇御璽(てんのうぎょじ)という、国事行為などの決済に用いられる印璽も同時に継承されます。
賢所の儀
賢所(かしこどころ)の儀は、宮中三殿の中の賢所に祀られている八咫鏡を継承する儀式です。
この儀式により、新天皇は三種の神器を受け継いだこととなり、正当な天皇として認められます。
皇霊殿神殿に奉告の儀
皇霊殿神殿(こうれいでんしんでん)に奉告の儀は、宮中三殿の皇霊殿、神殿に即位礼及び大嘗祭の日程を奉告する儀式です。
皇霊殿に祀られた歴代の天皇と神殿に祀られた全国の神様に対して、践祚以後の具体的な儀式の日程などをお知らせして承認を得ることが目的となります。
即位後朝見の儀
即位後朝見(そくいごちょうけん)の儀は、践祚(即位)した新天皇が初めて国事行為として、三権の長らの国民の代表に会い、お言葉を述べる儀式です。
新天皇がお言葉を述べた後、内閣総理大臣より「国民代表の辞」が奉答されます。
宮殿の中でも最も格式の高い「松の間」で執り行われ、参列者は 首相、閣僚、副大臣、衆参両院の正副議長、最高裁長官、地方自治体・議会の代表ら169人とその配偶者です。
皇族の方も参列されますが、退位した上皇、上皇后は参列されません。
まとめ
5月1日は新天皇が即位された日、10月22日は即位礼正殿の儀の日として本年のみ特別に国民の祝日となりました。
今回は前天皇がご存命のまま譲位される形での皇位継承となったために祝賀ムード一色の素晴らしい式典となりました。
世界最古の王朝としてギネスブックにも登録されている天皇制には様々な議論がなされていることも事実ですが、大切なことは日本国民の心の象徴として存在される天皇を敬い、国家の安寧、国民の繁栄と平和な暮らしを願い続けるという事にほかなりません。
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