第3位 アバドン
アバドンはヨハネの黙示録に登場する悪魔です。
奈落の王とも呼ばれ、千年もの間、サタンを幽閉していた鍵の番人でした。
歯はライオンのように尖っており、尻尾はサソリのような形で、イナゴのような姿をしているとされています。
魔王サタンや死を司る天使、サマエルと同一視されることもあることから、強大な力を持っていることはいうまでもないでしょう。
そんなアバドンは神の命令で人間や草木を殺すことはないとされています。だからといって安心はできません。
アバドンは人間を殺すことは禁じられていますが、人間を苦しめることはできます。サソリのような尻尾で刺されると、毒が体中を駆け巡り、なんと5か月間も、死ぬことができず苦しめられるのです。
第2位 スルト
スルトは、北欧神話に登場する悪魔です。
炎を操る巨人で、世界の南の果てにある灼熱の国、ムスペルヘイムの門番をしています。
スルトは炎の剣を持っており、生きている者すべてを焼きつくとされています。
そんなスルトの正体は、アイスランドで度々起こっていた火山の噴火活動を反映させたものではないかといわれています。そのため、アイスランド語では、石炭の一つでもある褐炭や、火山爆発で起こった1.5キロ以上の長さの洞窟には、スルトの名前が使われます。
またアイスランドでは男性の名前にスルトと付けられることが多いです。スルトのように強い子になりそうな名前ですね。
第1位 サタン
最強の悪魔ランキング1位は、サタンです。
光の天使であり、堕天したルシファーと同一視されており、サタン自身も堕天した存在です。
サタンは、地獄を司る最強の悪魔で、悪の大魔王、この世の悪の根源ともいわれています。
悪魔は昔、病気や災害をもたらす人間の敵とされていました。ここまで紹介してきた恐ろしい悪魔の長であるサタンが、人間にとってどれほどの脅威であったかは、説明するまでもないでしょう。
まとめ
ドイツの詩人、ゲーテは「光あるところに影あり」という言葉を残しました。
まだ科学が発展していない太古の昔、確かに悪魔は人間にとって恐れられる存在でしたが、そんな存在があったからこそ、すがりたいものとして、神や宗教も増えていったのでしょう。
それは、我々の祖先たちが、希望という光だけを追い求めず、絶望という影とも真摯に向き合った証でもあります。
現代に生きる我々も、日常生活に潜む影の部分と向き合う努力が必要なのかもしれませんね。
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