鏡餅の意味や由来
鏡餅は歳神様へのお供え物
お正月の飾り物として欠かす事のできない鏡餅。
そもそもどうしてお正月に鏡餅を飾るようになったのでしょうか。
それは、鏡餅が「歳神様へのお供え物」だからです。
歳神様とは元旦の日の出と共に天(または山)より降りる神様です。
そして私達に、幸せや豊穣をもたらしてくれるのです。
昔からお餅という食物は、神様へのお供え物として用いられてきました。
今よりずっと昔のお正月には、今のように膨らんだ真ん丸の形ではなく、平べったく丸い形のお餅をお供えしていたのです。
そのお餅にはお正月の間、歳神様が宿ると言われています。
そして歳神様の宿ったお餅を食べる事で、その1年を強く生きる力、気力を授かっていました。
それを「お年玉=お年魂」と呼び、古来より「歳神様をしっかりと迎え入れてまた1年を力強く生きられますように」と願っていたのです。
鏡餅の形について
お正月になるとよく見かける鏡餅。鏡餅は丸いお餅が2つ重なっている形をしています。
何故あのような形なのかというと、お餅が丸い事で「円満」、それを重ねる事で「かさねがさね」という意味があるからです。
その2つの言葉を併せて、「新年も円満に年を重ねていけるように」という願いが込められているのです。
鏡餅を飾る時期
鏡餅を飾る為に一番最適な日にちは、「12月28日」です。8(八)という数字は末広がりを意味する事もあり、縁起が良いのです。
そして12月29日では「二重苦」、「二重に苦しい」という不吉な意味になる為です。
その後の12月30日の晦日、31日の大晦日に飾る事は「慌ただしく正月の準備をしていると歳神様に失礼だから」と避けられています。
特に12月31日の大晦日に鏡餅等の正月飾りを飾る事は、「一夜飾り」と言ってあまり良くありません。
これはご不幸があった際の葬儀の「一夜飾り」と同じ意味になりますから、避けるようにしましょう。
12月28日が仏滅であった場合でも、気にせず鏡餅を飾りましょう。それは大安や仏滅といった六曜は、中国思想が基となっているからです。
日本の神事とはあまり関係がありませんので、仏滅であっても12月28日であれば鏡餅を飾っておいて良いでしょう。