半跏思惟像とは「はんかしゆいぞう」と読みます。
弥勒菩薩の仏像は、台座に座っています。左足を地面につけて、右足を曲げ、そこに肘をつけて頬杖しているような姿は、まるで考える人のようです。
この姿は、弥勒菩薩が悟りを開いた後のことを考え、深く思いを巡らせている姿であるとされており、日本でよく知られる弥勒菩薩像のほとんどがこのポーズを取っています。
弥勒菩薩半跏思惟像の画像一覧
中宮寺の菩薩像
奈良の中宮寺にある菩薩像は世界的にも有名で、特にその優美な表情が高く評価されています。
この穏やかな微笑みはアルカイックスマイルと呼ばれるもので、モナ・リザやスフィンクスが浮かべる表情もアルカイックスマイルだと言われています。
微笑みを浮かべる菩薩像を見ていると、こちらの気持ちも穏やかになってきますね。
木製で、黒っぽい色をしていますが、製作当初は色鮮やかに彩色されていたそうです。また、装飾具などを付けていたとも言われています。
広隆寺の菩薩像
かつては黄金に輝いていた広隆寺の菩薩像
京都の広隆寺に安置されている菩薩像も、非常に人気があります。中宮寺の菩薩像と同じく、こちらも国宝に指定されているので、ぜひ一度は訪れてみることをおすすめします。
木材で作られており、現在、色などはついていませんが、作られた当初は金箔で覆われていたそうです。
シンプルで素朴なイメージのある菩薩像ですが、昔はかなり派手な姿をしていたのですね。
桐生市の弥勒菩薩像
多くの人の信仰を集めていた桐生市の弥勒菩薩像
こちらは、群馬県の桐生市にあるものです。弥勒菩薩像は広くさまざまな場所に存在しています。
それほど、多くの人の信仰を集めていたということです。
各国の弥勒菩薩
ご紹介してきたように、日本の弥勒菩薩像は、中性的でほっそりとした体つきであることが多いです。
優美な微笑みを浮かべて、静かに考えにふけっている姿であることが多いのです。
しかし、その姿は地域や国によって異なる場合もあります。
仏教の本場であるインドでは、弥勒菩薩はマイストレーヤという名前で呼ばれています。
このマイストレーヤは、日本の弥勒菩薩像に比べて、比較的がっしりとした体つきです。しっかりと筋肉のついた男性的な姿をしているのです。
また、「不死」や「智慧」の象徴として水瓶を持っていることも特徴の一つです。
一方、中国では、お腹の突き出たふくよかな体系の男性です。
にこやかで豊満な姿は、七福神の布袋さまを彷彿とさせます。それもそのはずで、布袋と弥勒菩薩は実は同一人物なのです。
中国式の弥勒菩薩が日本に伝来してそれが布袋として定着し、それとは別に日本独自の弥勒菩薩像が出来上がっていったのでしょう。
韓国の弥勒菩薩像は、日本で見られるものと似ているため、朝鮮から渡来したときの影響が強く残っているのだと考えられています。
中宮寺について
中宮寺とは
奈良県にある中宮寺は、日本で最も有名な菩薩像の一つを安置しています。
飛鳥時代に作られた菩薩半跏像は国宝にも指定されており、その姿を見るために全国から足を運ぶ人が絶えません。
中宮寺は非常に歴史が古いお寺です。建立は607年にまでさかのぼり、一説によると聖徳太子が建てたとも言われているほどです。
また、日本で最古級の尼寺でもあります。尼寺は奈良時代に多く建てられましたが、その後まもなく女性の出家は禁止され、ほとんどの尼寺がなくなってしまいました。
しかし、そのような流れにも関わらず中宮寺は生き残り、現在でも尼寺として存在しています。なので、今でも中宮寺で働いている方は女性のみです。
また、尼僧となる体験プランも用意されているそうなので、日常を離れ、お寺で自分を見つめなおしたい人はぜひ体験してみてください。
そんな中宮寺ですが、修学旅行や課外学習などで中宮寺に訪れた方もいるのではないでしょうか?それほど、中宮寺は文化的にも、宗教的にもとても重要な場所であるということなのです。
弥勒菩薩 まとめ
弥勒菩薩 まとめ
弥勒菩薩や菩薩信仰についてご紹介していきましたが、いかがだったでしょうか?
弥勒菩薩は56憶7千万年後に仏となってこの世に降り立ち、人々を救うとされています。
しかし、その長い年月は遠い未来を象徴する数字であって、弥勒菩薩は明日にでも悟りを開くかもわかりません。その日に備えて良い行いを心掛けていることが大切なのです。
また、弥勒菩薩像も画像を交えてご紹介していきました。
弥勒菩薩はその優しい性質から、多くの人々を惹きつけてきました。いくつかの仏像が国宝に指定されているほどです。
皆さんもつらいことがあったら、弥勒菩薩の柔らかな微笑みを思い浮かべてみると、きっと心が安らぐでしょう。


