田の神を基準に考えると女の神様
山の神の性別については、古くは農民が信仰していた「田の神」が基準になっていることも大きな影響を与えています。田の神は、田植えの始まる春から稲の収穫を終える秋にかけて農民や農作の安全を守り、冬は山へ帰って山の神となるといわれている神様です。
つまり、農民の間では田の神=山の神となります。この農民が信仰していた田の神(山の神)は、素戔嗚尊の娘である豊穣を司る神様である宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)です。よって、山の神は女の神様と考えられています。
記紀神話を基準に考えてもやっぱり女の神様
記紀神話(さきしんわ)によると、山の大本の神様は大山津見命という男性の神様です。しかし、その娘である磐長姫命や木花開耶姫命が、民間信仰の間で山の神として広まり、浅間神社のようにご祭神として祀られる様になったことによって、山の神は女の神様であるといわれるようになっています。
山の神は美形?それとも不細工?
山の神が男性なのか女性なのか、という問題と同じぐらい注目されているのが、美形なのか不細工なのかです。山の神の容姿については、「美形である」という説と「不細工である」という説が、極端に存在しています。
これは、大山津見命の娘である、磐長姫命と木花開耶姫命の容姿が大きく影響していると考えられるでしょう。磐長姫命は長寿という特徴を持ちますが、醜女だったといわれ、木花開耶姫命は繁栄を司り絶世の美人でしたが、短命であるというものです。
山の神が女性であるという説が主流になりつつあり、山の神の容姿もこの2人の女神の容姿が反映されているといえます。


