「勤労感謝の日」の由来と新嘗祭との関係
そもそも新嘗祭とは
日本では古くから、稲や粟など五穀の収穫物を神様にお供えし収穫物に感謝する風習があります。勤労感謝の日の由来となる「新嘗祭」とは、天皇が執り行う五穀豊穣の収穫祭のことで、「新嘗祭」の「新」は初穂を意味し「嘗」はご馳走のことを意味しています。
天照大神やすべての神様に収穫物をお供えし、天照大神の子孫である天皇が自ら収穫物を食して恵みに感謝する祭事です。「新嘗祭」に関しては、起源の特定はされていませんが、日本書紀の中では643年前後の飛鳥時代に始まったとされています。また、万葉集の中に「新嘗祭」関係の和歌が存在しています。
1823年から戦前までは、収穫物の感謝の日として皇室行事の一つ「新嘗祭」が現在の勤労感謝の日に当たる11月23日に執り行われていました。
新嘗祭が勤労感謝の日になった経緯
新嘗祭が勤労感謝の日になった経緯は、第二次世界大戦後の連合軍総司令部GHQの占領政策によるさまざまな変化が大きく影響しています。
一つに天皇と国民の関係を切り離す政策があげられます。連合軍総司令部GHQの命令により、祭日(皇室を中心とした神様への祭り)は祝日から外されました。そこで、皇室の特色をなくし労働と生産物に感謝を表す日として、11月23日を「勤労感謝の日」と定めました。
ポイント
- 「新嘗祭」とは古くから執り行われている収穫物に感謝する宮中の祭事です。
- 戦後GHQの政策により「新嘗祭」を改めて、11月23日を「勤労感謝の日」としました。
勤労感謝の日にすること
勤労感謝の日と言えば、新嘗祭です。現在でも11月23日に「新嘗祭」のお祭りをおこなっている神社があり、東京の伊勢神宮ではすべてではありませんが「新嘗祭」の観覧が可能です。
また、勤労感謝の日は、11月ですので紅葉が美しく、季節的にも家族でお出かけシーズンといえます。勤労感謝の日にちなんで、各地方では子供たちが両親の仕事の大変さを知るためのイベントが開催されているので、子供を連れて行ってみてもいいでしょう。
「勤労感謝の日」とは?まとめ
勤労感謝の日は、今では「労働や生産に感謝する」祝日として存在していますが、由来からすると日本に古くから伝わる「収穫物に感謝する宮中の祭事」ということがわかります。
「勤労感謝の日」の意味を子供たちと一緒に考え、恵みへの感謝が日本の「ありがとう」の精神へつながり、「両親への感謝」へと続いていくことは良いことです。この機会に労働の意義について深く考えてみるのもいいでしょう。


