歓喜天とは?
歓喜天(カンギテン)とは、どのような内容の願い事でも聞き届けてくれる神様です。もともと、インドのガネーシャ神に由来する神様で、象の頭と人の体が印象的な慈悲深い神様だといわれており、どうにもこうにもいかなくなってしまった人に救いの手をさしのべてくださる最後の砦的存在として知られています。
歓喜天は単身のお姿をしていたり双身のお姿をしていたりします。単身は、ガネーシャが福を招く神様となった姿で、双身の場合はガネーシャと美しい女性神様・十一面観世音菩薩が抱きしめ合っている姿です。
ここでは、歓喜天の信仰や呼び名などについて解説します。
歓喜天信仰について
歓喜天は、どのような願いも聞き届けてくれるといわれています。そのため、願っておけば、努力なしでも聞いてくれると思い、歓喜天を信仰する方もいるかもしれません。しかしながら、そのような考えは歓喜天信仰とはいえません。
歓喜天信仰とは
- 念願成就のためには相応の努力をし、あとの部分は歓喜天に全てをゆだねる
- 努力や力が不足している部分は、ご祈祷などをして貰って歓喜天に願いを伝える
- 正しい作法で歓喜天をお祀りする
- ただただ純真に歓喜天を信じお願いする
- 何よりも感謝の気持ちを忘れず、お礼を申し上げる
などの日々の行いや心構えのことをいいます。
歓喜天の呼び名
それでは、歓喜天(カンギテン)の数ある呼び名について紹介します。
| 梵名を漢文に訳した際に付けられた名 | 歓喜自在天 大聖歓喜天 難提自在天(ナンデージザイテン) 大聖自在歓喜天(ダイショウジザイカンギテン) 天尊(テンソン) |
| 6つの秀でた能力(六通自在)に由来する名 | 大聖天王(ダイショウテンノウ) 聖天(ショウテン・ショウデン) 親しみを込め(お)聖天様や(お)聖天さん |
| 象の頭と人間の体をしたお姿から付いた名 | 象鼻天(ゾウビテン) 大聖歓喜双身天王 |
| 歓喜天の由来となるインドの神様の名前にちなんだ名 | 毘那夜迦(ビナヤカ) 誐那缽底(ガナパテイ) |
歓喜天が持つ6つの秀でた能力・六通自在とは
1.この世に存在する命ある全ての生物(特に人間)の過去世、前世を知る能力
2.己の過去世や前世を知る能力
3.一般の人には聞こえないような小さな音や遠くの音まで聞き取れる能力
4.他人の気持ちを自分の気持ちのように観察して、その本質を知る能力
5.その時々の状況や状態に合わせて、自身を変化したり海や山など行きたいところに行くことが出来る能力
6.人が持つ悩みや苦しみ、欲などで思い煩うことがなくなったことにより輪廻転生しなくなったことを知る能力(生まれ変わって人として修行する必要がないということ)
歓喜天の由来
歓喜天(カンギテン)という名前は、ヒンズー教の神様で頭が象で体が人の姿をしている「ガネーシャ神」に由来しています。それではインドに伝わるガネーシャ神の逸話です。
ガネーシャは破壊神・シヴァと妃・パールヴァティーの息子で、パールヴァティーが自分の垢から作り出したためシヴァはガネーシャの存在を知りませんでした。パールヴァティーは非常に息子のガネーシャを気に入り、お風呂の門番を命じます。
そのとき何も知らないシヴァとガネーシャが出くわし、押し問答をした結果、シヴァの怒りが頂点に達して、ヴィシュヌ神の力を借りてガネーシャの首を斬りおとします。びっくりしたのはパールヴァティーです。ガネーシャは自分たちの息子だったと聞き、シヴァは家来たちに斬りおとした首を見つけてこいと命じますが、見つかりません。
そこで最初に遭った象の首をガネーシャの胴体にくっ付けたため、ガネーシャは象の頭を持つ神となったのでした。
歓喜天のご利益
歓喜天は商売繁盛のご利益があるとされ、商いをしている方達から信仰されています。
また、
・双身の歓喜仏
・男性の神様として知られている
ことなどから、恋愛成就や夫婦和合のご利益があるともいわれます。
このほか
- 子宝に恵まれ、安産になる
- 厄除け除災
- 病気の悩み解消
- 富貴栄達、財難が退く
などのご利益があります。
歓喜天の真言・印
歓喜天の真言は
おん きり(きりく) ぎゃく うん そわか
おん ぎゃく ぎゃく うん そわか
です。続いて印の結び方を解説します。
歓喜天の印の結び方
歓喜天の印の結び方は、
- 両手をくっつける
- 右側の指が上に来るようにして薬指と小指を絡める
- 中指同士を立てて合わせる
- 人差し指は開いて中指に付ける
- 親指は開いて人差し指に付ける
となります。
歓喜天の印は、願望達成や人々の調和などの願いを成就するといわれています。



