禅病になる原因とその対策・予防法
実は元々精神疾患を抱える人や精神不安定な人が座禅をすると禅病を発症しやすいことがわかっています。精神に疾患を抱えたままこれらを続けるとかえって精神病が悪化する原因にもなるため、一度精神病が寛解してから行うことが大切です。
また座禅中に「気」が頭に集中し過ぎても発症すると言われています。思考の回転が速くなりすぎてネガティブな感情を抑えられなくなるといった兆候が見られるようであれば、気が頭に上りすぎている可能性があります。
このような場合は気を臍下丹田(せいかたんでん)というへその下あたりにある場所に集めるようにすることで改善されるとされています。
正しい瞑想・座禅をすることが大切
禅病を予防するためには正しいやり方を心がけることが重要です。
瞑想や座禅はあまりにも長い時間行うと禅病などの悪影響が出る可能性が高くなります。そのため長くても一日に30~45分以内に留めることをおすすめします。
現実世界で苦しい状況にあるとどうしても精神世界に逃れようとしてしまいがちになり、長時間の瞑想・座禅に繋がりやすくなります。適切な長さで正しく行うには現実でストレスを抱え込み過ぎないことも大切です。
禅病の治療法
禅病の治療法は古くから考案されており、その中に白隠禅師が考案した軟蘇(なんそ)の法というものがあります。これは昔日本で食べられていた蘇というバターに似た食べ物をイメージする治療法です。
まず背筋を伸ばして座り、頭の上にバターが乗っているところをイメージします。その次にそのバターがゆっくりと溶けて背筋を伝い、伝う程に体が癒されるところをイメージするというものです。
これよりシンプルな方法としては足腰を鍛えるのも有効です。ウォーキング程度の運動でも効果が得られますが、その時は足裏の感覚に意識を集中しながら歩くようにしてみましょう。
禅病は西洋でも語られている
座禅は東洋のみならず、西洋でも広く受け入れられています。ジョン・カバット・ジンをはじめとする研究者が注目したことによってその効果が認められ、その結果西洋でも流行したのです。
座禅によるメリットが認知されることに伴い、禅病という存在の認知も広まり、それに関連する研究論文も発表されるようになりました。
現在西洋では禅病に類似した概念を指すクンダリーニ症候群という言葉があります。
クンダリーニ症候群は被害妄想や感情の不安定などといった禅病によく似た症状が出る病であり、間違った方法によるヨガなどの修行がその一因となっています。
禅病とは?まとめ
座禅に精神を安定させる効果があることは科学的にも認められており、西洋、東洋を問わず受け入れられています。元々は東洋の仏教圏で行われていた修行でしたが、現在では欧米での研究の結果考案された座禅の方法が東洋へ輸入される程に発展しています。
しかしその一方で座禅に秘められた危険性についても禅仏教の世界では古くから知られていました。座禅を行っていると、感情のエネルギーが詰まりを起こしていることに直面し、それが禅病や魔境と呼ばれる状態を生むのです。
禅病を防ぐためには適切な方法で座禅を行うことが重要になります。現実逃避したいという願望に身を任せるのではなく、適切な時間の範囲内で、精神的に落ち着いた状態で行うことを心がけましょう。


