松の内とは
「松の内」とは、正月に門松が玄関前に飾られている期間のことです。また、この期間が終わることを「松の内が明ける」と表現します。
松の内が明けると、挨拶状も年賀状から寒中見舞いへと変わります。
松の内の期間はいつまで?
松の内は元旦の1月1日~1月7日もしくは1月15日までです。
もともとは全国で統一して1月1日から1月15日までが松の内の期間でした。
しかし徳川三代将軍家光の没後、家光の月命日が毎月20日となったことで状況が変わります。15日に松の内が明けると20日が鏡開きになるので、お膝元の関東ではこれを不謹慎としたのです。そして1662年、江戸幕府が「松の内は1月7日まで、鏡開きは1月11日に」との通達を出したことが発端で、関東と通達の周知が遅れた地域(関西など)では松の内の期間に差がでるようになりました。
ですので、2022年だからなどの区切りはありません。
<松の内の期間(スタートは元旦・1月1日>
関東 | 関西 | 九州 | その他 |
1月7日まで | 1月15日まで | 1月7日まで | 1月10日まで |
◎門松を飾り始める日は12月13日からでOK
家の前に門松を飾り始める期間は、正月事始め(しょうがつごとはじめ)の12月13日以降であればいつでも良いとされており、12月13日~1月7・15日を松の内と考える場合もありますが、一般的には元旦からを松の内とします。ついでに申しますと 、12月29日~12月31日の間は門松の飾りはじめには向いていません(二重苦という語呂合わせや一夜限りという意味が込められるため)。門松を年越し前から飾る場合は、28日までに飾りましょう。
2021年の松の内の期間は?いつまで?
- 関東地方・・・1月1日(水)~1月7日(火)
- 関西地方・・・1月1日(水)~1月15日(水)
- 九州地方・・・1月1日(水)~1月7日(火)
松の内の由来
松の内は来訪神である「歳徳神(としとくじん)」をお迎えする期間になります。
- 門松・・・家の前に飾り、歳徳神が迷わずにいらっしゃる依代(よりしろ)の役割を果たします。
- 鏡餅・・・玄関に飾り、歳徳神への供物です。
昔は各家庭で年神棚(恵方棚)を作り、その棚に供物をあげて歳徳神に滞在してもらっていました。そのため、家を守ってくれる祖先霊として歳徳神をお迎えし、お祀りした地域もありました。
歳徳神について
また、松の内の名称に「松」が使われる理由は松の葉は1年中瑞々しい緑色を保ち、枯れることがないからといわれています。その力強い生命力が神聖視されていたと考えられます。
「歳神様を待つ」「祀る」に含まれるマツの言葉も、松縁起物になった理由の一つとして挙げられます。