サンジェルマン伯爵とは?
サンジェルマン伯爵とは、18世紀のヨーロッパで活躍した人物です。正確な出自ははっきりしておらず、彼の生涯については言い伝えや噂で残るのみとなっています。博識で多才な人物と評されており、芸術、化学など多岐に渡る分野に精通し、多くの言語を操ったとも言われています。一方で催眠術や錬金術などにも詳しく「何十年経っても老いない」など不老不死との噂がありました。自身にまつわる多くの噂が流れる中、生前に噂を否定しなかったためにますます謎が深まります。サンジェルマン伯爵はただの嘘つきだったのか、本当に不老不死なのか、今なお謎に包まれた人物として知られています。
秘伝の書『La Très Sante Trinosophie』の著者
18世紀に書かれた実在する秘伝の書『La Très Sante Trinosophie』を書いたのはサンジェルマン伯爵ではないか、という説があります。この本は、ヨーロッパで偽名を使い詐欺を働いてたカリオストロが所有していたとされています。本の所有者でもあり、錬金術でもあったカリオストロが書いたという説もありますが、著者に関しては正確な情報がないため、誰が記したのか真相は明らかになっていません。
タイムトラベラー(時間旅行者)
サンジェルマン伯爵は不老不死の秘薬を飲み続け、1000年を超えて生き続けたとも言われています。自身の年齢については2000歳とも4000歳だとも言ったそうです。実際に彼は古代の歴史的出来事について、まるで自分もその場に居合わせたかのように語り、人々を驚かせました。さらには日中戦争でサンジェルマン伯爵を見たという目撃情報もあることから、タイムトラベラーなのではないかと言われています。
ポンパドール夫人も驚いた『不老不死』
サンジェルマン伯爵は身なりにも気を使っていたことで知られています。宝石をあしらった服を着てフランス社交界で一世を風靡し、貴族たちとの接点を持つようになりました。その中でも、国王ルイ15世の愛人であるポンパドール夫人がサンジェルマン伯爵に興味を示し、交流が生まれます。彼女は年月が経っても老いることのないサンジェルマン伯爵に驚き、不老不死の秘薬を欲しがったそうです。