「丙午」と出生率の関係とは?
江戸時代に根づいた迷信はそのまま後世にもちこされます。
1966年の出生率への影響
1966年の丙午に誕生した子どもは約136万人で、1965年が182万人、1967年が193万人ですから、丙午の出生率1.58が谷間となっているのは明らかです。
戦後20年になっても迷信が存続していた理由は、マスコミが丙午の話題を取りあげて宣伝したこと、祖父母の世代がその前の丙午の年を知っていたことが考えられます。結局、親世代は迷信のせいで娘が将来不幸になるのでは、という不安をぬぐえませんでした。
1906年の出生率への影響
この年の出生率は4%の減少、1966年の25%減と比べればそれほど落ち込んでいません。前年に日露戦争の勝利で国中がわきたっていたからです。迷信を無視できない人たちは出生届を前後の年にずらす方法など講じていました。
1923年の関東大震災で火災が広まると、迷信は息を吹き返します。丙午生まれの娘たちは結婚を目前に偏見の壁にぶつかり、破談を苦にしての自殺報道が相次ぎました。
「丙午」生まれの有名人は?
1966年に生まれた女性有名人にはこんな方々がいます。
財前直見、スガシカオ、小泉今日子、川上麻衣子、RIKACO、松本明子、広瀬香美、君島十和子、渡辺美里、森口瑤子、鈴木保奈美、高橋洋子、小谷実可子、斉藤由貴、酒井順子、安田成美、伊藤かずえ、有森裕子、藤島ジュリー景子、羽海野チカ(敬称略)
共通したイメージはおありでしょうか。若いうちから台頭し、50代の今も一線にいる人々ですからパワーが伝わります。彼女らの活躍をいちばん励みにしたのはおそらく同じ丙午生まれの女性たちではないでしょうか。
まとめ
文学者の種村季弘(たねむら・すえひろ)は「(江戸の)天下泰平のスケープゴート役を丙午の女にむりやり押しつけた」と表現しました。
丙午は威勢のよい干支ですが、江戸時代に突如発生した迷信が暗い影を落としました。迷信に根拠などないことを理解している人も多くいましたが、丙午生まれは苦しむ必要のない苦しみをなめ続けたのです。迷信を信じることで気持ちが落ち着く人もいるでしょうが、その迷信がほかの誰かを傷つけたり貶めたりする内容では犬も食いません。
次の丙午、2026年には丙午にまつわる迷信は忘れ去られ、都市伝説となっているかもしれませんね。


