祖霊=ご先祖様?
祖霊=ご先祖様の認識で問題ありません。
日本における祖先崇拝
私たちの住む日本において、祖先崇拝は非常にメジャーな文化です。小さな頃から、お正月・お盆・お彼岸にはお墓参りをして祖霊を敬うことに、何の違和感も持たない人が大多数でしょう。
お正月に関しては知らない人も多いですが、お正月に玄関に飾られる門松・しめ縄・鏡餅も、祖霊崇拝の証です。門松は神格化した祖霊である年神様を迎える目印の依り代とし、しめ縄は年神様を迎えるための神聖な空間作り、鏡餅は人の霊魂の象徴で、年神様にお供えをした鏡餅を食べることにより、エネルギーを授かるという意味を持ちます。
兵庫県の淡路島では「ヤマドッサン」と呼ばれる祭事が1月の9日に行われますが、このヤマドッサンも年神様にあたるので、祖霊崇拝が現代へ受け継がれていることが見て取れますよ。
しかし、この祖霊崇拝ですが、実は日本独自の信仰です。現在の日本で信仰されている多くの宗教は、古来に海外から渡来したものばかりですが、祖先崇拝は縄文時代か弥生時代から日本にあった、自然発生的に生まれた稀少な信仰でもあります。
その起源は、日本人が農耕民族だったことが大きな要因とされ、祖先が切り開いた土地に稲作が育ち、何も災害がなかったことから天気や雨などの自然物へだけではなく、祖先にも感謝をする気持ちから始まったといわれていますよ。
それに加えて、祖霊の魂は死しても尚子孫へ影響を与えるとされ、祖霊に対して敬い感謝をすると守護をして貰えると、現代でも考えられているのです。
祖霊とミオヤノタマ
祖霊(それい)は、ミオヤノタマとも呼びます。それいは現代での呼び方で、ミオヤノタマは古来の日本での呼び方です。